Kemperをアップデート&ダイレクトプロファイリングを試す

■ダイレクトプロファイルの使い道

KEMPERのダイレクトプロファイリング機能の肝は、アンプ部とキャビ、マイキング部を完全に分離できることにあります。これまでは擬似的に行われていたそうですが、この機能によりアンプ部分のみのプロファイルを使用することができます。

このおかげで実際にアンプとキャビを自由に組み替えることが可能となります。

■それぞれのデータを集める

これまではアンプからマイキングまでの一体化されたデータを使っていたのですが、これからはそれぞれのデータを集めていく必要が出てきます。アンプ部分はとりあえず自前で準備しつつ、公式からもいくつかチョイス。検索機能が弱いのでほとんど見つけることができませんでしたが・・・。

 キャビネットのIRはOwnHammerやRedwirez等のフリー素材を利用。これだけでもKEMPER付属のものより幅広く収録されており、自分好みの音作りが可能です。

■プロファイル前の下準備

wavで提供されたIRデータは、公式ツールのCabmakerを使ってkjprファイルに変換します。サンプリングフォーマットは24bit 44.1kHzに対応。どのIRデータも複数のサンプルレートを収録しているので、別途変換する必要はありません。

 ■結線していく

公式ではDIを経由してラインで戻す方法が書かれていましたが、DIを持っていない為、Torpedo LiveのLINE OUTで代用。ロードボックス機能とLINEOUTを兼ね備えていれば同じようなことが可能です。

アッテネータやキャビシミュレータ等は、ロードボックス機能がないものもあるので注意が必要。ちなみにEX-PRO DM-Xはロードボックス機能がありませんので、必ずキャビネットに接続してくださいね。KOCHやMesa Boogieのは大丈夫です。

 Torpedo側はそのままだとキャビネットやパワーアンプ、EQを通ってしまうので、全てオフ状態に。キャビネットは繋がずTorpedoをロードボックス代わりとして使います。

 あとはKEMPER側でプロファイリングするだけ。設定時にキャビネットのチェックを外しておけば、プリ+パワーアンプのみのRIGファイルが簡単にできあがります。

■早速プロファイリング

今回は手持ちのEVH 5150ⅢminiとMarshall 1987Xをいくつかプロファイルしました。5150ⅢのCH3はゲインが高く、その分ノイズ成分も持ち上がってしまう為、「ノイズが多すぎる」と怒られまくりでしたが、何とか完了。最大ゲインのプロファイルは別途ノイズリダクションが必要かも。

1987Xはシンプルな設定で手早く録り終えました。EQの変化はあまり極端に変えず歪み具合を3パターン程度録ったくらい。3パターン目はフルテンで。

■以前のデータとの比較

過去作成したデータと比較試奏。

過去に作成したプロファイルは、実家にてプレイテックの2キャビにSM57やi5、e609などのマイクを立て、APIランチボックスに収めているNEVE1073LBで録りました。

キャビネットデータを共通にして比較したところ、新しくダイレクトプロファイリングした方がくっきりした印象です。キャビネット+マイキング部分の差のように極端な違いは出ないみたいです。

■実機アンプとの接着剤

IRデータを知るまでは、Torpedo Live内蔵のキャビネットデータに不満を感じていた為、実機アンプ+Torpedo Liveはいまいち使えないという評価でした。やたらデジタル臭いトゲトゲしさが強調される為、EQで無理やり補正していました。

KEMPER側は、実機アンプを自分でプロファイルしたものの使い物にならず、他人のRIGファイルで代用していました。

しかし今回のダイレクトプロファイリング機能を用いた結果、キャビネット+マイキング部分を共有可能となり、バラバラだった音作りが見事に結びつきました。

この分だと普段使いにKEMPERを使用して、実機アンプとTorpedoは実家送りにしてもいいかもしれませんね。